商標法3条1項5号

[作成・更新日:2018.1.10]

 商標法3条1項5号は、商標登録を受けることができないものとして、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標」を規定しています。
 ここでは、商標法3条1項5号が争点となった審決取消訴訟の判決を紹介します(※ 判決は適宜追加更新していきます。)。

<参考>商標審査基準(第3条第1項第5号)

 

● 知財高判平27・10・29 平成27年(行ケ)10019 2部 拒絶審決→請求棄却

平成27年(行ケ)10019

【判決要旨】
・セリフを持つ書体で欧文字を表すことは一般的に行われ、欧文字「i」をセリフ書体で表す場合に、縦線部に対して一定の太さを持つセリフにより表すことも通常行われ、また、「i」の上部の点を四角形とすることについても、しばしば行われ、さらに、四角形の点と一定の太さのセリフを兼ね備えた書体も存在し、そして、色彩も、看者をして通常の黄緑色の範囲内であると認識させるものを、単色で用いているにすぎないから、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなるものであり、指定商品及び指定役務との関係で、格別自他商品識別力を有しない。